インドのピラニア

野球・相撲 時々その他 自由きままに書く インドのピラニアのように

中日与田監督「お前~」発言についての私なりの考察

中日は今季も不調である。

 

 

 

落合監督退任後から遅遅として進まない再建プラン。「よーしやってやるぜ!」という士気が微塵も感じられないフロント陣営。2013年から負け越し続きで、今季も既に借金は2桁を数える。同時に上手くいかない若手の育成。小笠原はやっと怪我から復帰したばかりだし、スーパールーキー根尾に至っては2軍で.169 1HRという壊滅的な成績である。

 

 

 

幾らルーキーの19歳だからといっても、同時期のヤクルト村上は.288 17HRに加え出塁率王だったし、今年開花した高橋 周平だって.240 7HR打っていたのだから、根尾が開花するのは果たしていつなんだろうか、などと考えるとお先真っ暗である。再建プランを立てようにも立てられないのが現状だ。

 

 

 

そんな状況下であるからして、中日ファンのフラストレーションが溜まるのは至極真っ当である。入った会社が赤字決算で一向に上昇気配が見えずに、上層役員は事なかれ主義の士気を感じられない仕事態度なら、どの部下だって鬱憤が溜まるだろうし、現状の中日はそれと同義であると思われる。ドームの立地も飯も悪いから、近くのイオンで弁当を買うって話は、中日ファンからよく漏らしているあるあるだ。

 

 

 

そんな状況下で、またちょっとしたゴタゴタが繰り広げられてしまった。与田監督の「お前~」発言である。

 

 

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190703-00000013-sanspo-base

 

 

 

結論から言うと ピンクレディー・サウスポーの「『お前』が打たなきゃ誰が打つ」の部分を「『お前』が教育上良くない」という理由から「球団の方に『お前』という表現を『名前』にしてくれないか、とお願いしたこと」と、与田監督が球団に直訴したのが事の発端のようで、決して与田監督が「応援をやめろ」とは言っていないとのこと。ただ、「お前」の部分を「名前」にして欲しいと、球団に提言したという話である。

 

 

 

気持ちは大いに分かる。誰だって「お前」といわれるのは嫌いである。大したことない上司から「この仕事はお前がやれ」とか「お前だからしょうがないよな」とか言われて腹が立つことは誰しもあるはずだし、それに、そもそも自分の名前がある。自分の名前・名字を言えばこのトラブルは容易に避けられる。そんな容易な工夫が出来ない相手側に問題があるのは明白だ。与田監督の提言はもっともである。

 

 

 

しかし、それらを踏まえても与田監督の「お前~」発言は個人的にあまり賛同できない。これは、外野の意見と同じである。

 

 

 

そもそも、「お前」という言葉は、日本語の中でズバ抜けて広義な言葉なのだ。

 

 

 

確かに上記のように腹が立つ事もあるだろうけど、その原因を辿っていくと、「お前」を「命令」や「批判」として使っているからだ。

 

 

 

「お前がこの仕事をやれ」この文章は完全に命令文であるし、「お前だからしょうがないよな」とかはそれこそ「批判」である。つまり人をコマ扱いしたり、自分より明らかに下に見てナメているから腹立つのだ。もし発言者が対等な立場だと思ったら、そもそも蔑称は絶対に言わないし、人に仕事を頼む時は「ちょっといい???」の一つくらいあるものである。

 

 

 

でも、「お前」というのはこういった場合にのみ使う言葉ではない。

 

 

 

「お前やっぱスゲェな!!」と「尊敬」の意味でも使うし「お前に頼んで良かったよ」と「感謝」や「期待」を表す時にも使う。良い機会なので意味も調べてみた。元々「お前」とは、「御前」や『大前』という神仏・貴人を敬っていう言葉らしく、そこから長い年月を経て今のような形になったようである。

 

 

 

このように「お前」は非常に多岐に渡って使われる言葉で、「お前」と言われたからって、人を侮蔑している時もあれば、人を敬っている時もある。つまり、「シンプルかつごっつ難しい」言葉なのだ。

 

 

 

加えて、「お前」という発言の大きな特徴の一つに「良い悪いあれど、一定以上の関係性がないと絶対に出ない言葉」だということが挙げられる。

 

 

 

よもや内閣総理大臣に向かって、「お前がしっかりしていないからだ!!」と面を切って伝える一般人などいろう筈もない。そうバッシングしているのはいづれも「国会議員」という同じカテゴリに居る人達が大半だ。一般人よりも明らかに近い存在なのだ。もし、一般人で同じように言っている人を見かけたとしよう。もし見かけたらこう思うはずだ。

 

 

 

「うわぁ・・・この人とは関わらないようにしよう・・・」と思うのが関の山であるはずだ。

 

 

 

島田紳助に「お前は~」と勇猛果敢にツッコミを入れていたのは、他でもない明石家さんまである。同い年の同期の桜。誰よりも親しいし、誰よりも大御所である。もし、俺が「お前が~」などと島田紳助に突っ込んだとしよう(そんな場面絶対起こりえないが・・・)

他の芸人・視聴者の心臓が止まることウケ合いである。「神をも恐れぬ男」として逆に崇められるかもしれないが、一つ言えるのは命が幾つあっても足りないという事実だ。「お前」という言葉は、親しいからこそ出る言葉でもあるのだ。

 

 

 

改めて、サウスポーの歌詞を振り返ってみよう。「お前が打たなきゃ誰が打つ」は「打たなきゃ」という言葉が入っているので、「期待」の意味で使っている。しかも「他に打てる奴なんか居ない」という隠された意味も入っている。つまり「お前じゃ無くては駄目だ」という「他のバッターの評価を下げてまでも、今のバッターに懸けている」というメチャクチャ期待された歌詞である。

 

 

 

「お前じゃなきゃ駄目だ」と上の人に言われて嬉しくない人など居ないだろう。(ちょっとした胡散臭さも感じる時もあるが・・・) ともかく、これを言われて「う~ん」というのは「お前」を「侮蔑」の意味で取ってしまったからだと思うし、完全なミスリードである。

 

 

 

もし、これに怒る人が居るのなら、他のメンバーを下げている訳だから、ネクストバッターズサークルに居る打者か、ベンチで指くわえて待っている打者なら分かる。「オレジャ ダメ ナノカ・・・」とビシエドがガッカリしてたら、それはもう申し訳ないし、堂上弟が「うおーーー!!!!」とか言って猛然とベンチ横で素振りしてたら、ちょっと戸惑ってしまう。

 

 

 

しかし、今回文句を言っているのは他ならぬ与田監督で、全く下げられている対象ではない。評価できるとすれば、「誰かが傷ついてしまうかもしれない」と気を配りすぎた点だ。勿論、気を配るのは大事なことなんだけども、気を配るポイントがあらぬ方向に行ってしまった。気を配らなければいけないのは、今季フル稼働のロドリゲスや勤続疲労でクタクタな又吉なのである。2017年の50登板・110イニングという又吉の成績に勿論イエスは言えないし、それ以前にかなり寒気がする。もっとも与田監督の責任ではないのだが・・・

 

 

 

お前は失礼には当たらないという説明に関しては、これで切り上げるとして、次の論点は「何故、『名前』に変えて応援せずに、そのまま休止にしたのか」という点である。もっとも

 

 

 

「監督の意向を応援団に伝えた。応援団側もすぐ対応できず、いったん休止して調整するという話になった。前向きで友好的に進んでいる」

 

 

 

という球団側からのコメントも出ているので、休止にした理由もこのまま鵜呑みにせざるを得ないのだが、応援団側からしても、そりゃすぐに対応は出来ないだろうと頭を悩ませていることだろう。というのも「お前」という言葉は便利すぎるのである。

 

 

 

僅か3文字で相手に伝えられるという簡便さ。「期待」「尊敬」「親しみ」「軽蔑」「命令」とあらゆるシュチュエーションでも対応できるという、日本語屈指のユーティリティ性を併せ持つ希有な言葉なのだ。どんな人でも日本語のロースター入りさせているであろう屈指の万能選手である。

 

 

 

これが同じ3文字、例えば「あなた」とか「てめぇ」ではサウスポーの歌詞に乗っけたとしても同じように伝わってこない。

「あなたが打たなきゃ誰が打つ」では、プロ野球選手になる程の、筋肉モリモリマッチョマンに向けての言葉としては、どこか何とも言えぬ違和感があるし、「あなた」を使うことで逆によそよそしいイメージにも感じてしまう。

「てめぇが打たなきゃ誰が打つ」では、これはもう選手にリスペクトの欠片もないし、応援団にも何様だよと応戦せずには居られない。応援ではなくもはや闘争になってしまう。

 

 

 

では選手名を使うとどうなるのか。これは先述したよそよそしさも醸し出してしまうし、何よりも語感がかなり損なわれてしまう。

 

 

 

名字・名前ともに3文字の藤井 淳志なら、そのまま置き換えて使っても、リズムを損なうこともなく、ちょっとよそよそしさもあるが、取り敢えずサウスポーで伝えられる。しかし、高橋 周平なら4文字・5文字なので、どちらを使っても無理矢理歌詞に当て込むしかなくなってしまう。鼻歌で口ずさんだら一発で分かるはず。「しゅうへい 打たなきゃ誰が打つ」「たかはし 打たなきゃ誰が打つ」では「が」を犠牲にせざるを得ない。格助詞を言えないというハンデを背負う。

 

 

 

これがもう小笠原 慎之介の場合は大惨事である。5文字・5文字ではどうする事もできない。まぁ、投手だからほとんど打者として、この応援を受けることはないのだが、どうしてもこの場合は「お前」を使わざるを得ないだろう。また、ビシエドの場合は、名前がダヤンなので、「ダヤン」を使えば支障はないが、他球団ファンからしたら「???」である。ファーストネームがダヤンなのを知っているのは、中日ファンか、ホワイトソックス時代からMLBで追いかけている、コアなMLBファンしか居ないだろう。

 

 

 

それでも、「お前」を使わずにサウスポーを使いたいのならば、「3文字のアダ名」を使えば、語感を損ねず、かといってよそよそしさも出さずに、親しみを込めて伝えることも出来るだろう。

 

 

 

しかし、3文字のアダ名を各選手につけるってのもかなり難儀だし、アダ名こそ逆に選手の怒りを買ってしまう危険性もある。「ガッフェ」とか言われている栗山監督は端から見てちょっとかわいそうだ。ガッフェは「がっつりフ○ラ」の略らしい。

 

 

 

まぁこういうアダ名は影でしか言われないけど、こんなのを応援歌で言われたら堪ったもんじゃない。まだ「お前」の方がマシである。

 

 

 

 長々と「お前」について語ってしまったが、お笑い芸人の陣内 智則がもっと的確にコメントしている。本当にもっともだと思った。

 

 

 

プロ野球応援歌。

「お前〜」と歌う表現が不適切?

愛のあるお前。尊敬してるお前。

いよいよこんな時代?

「お前やないか!」という愛のあるツッコミも 「間違ってたらすみません…あなたではないでしょうか?」

とツッコまないといけない

クソおもろない時代に?

そんな事ないよね。。

 

 

 

「お前」

 

確かに言われるとムカつく時もあるかもしれないけど、冷静に考えたら様々な意味があって味わい深い言葉だと思う。「お前」が必要な場面というのは必ず存在するし、「お前」の代替の言葉は意外とない。パワプロくんでお馴染みの表現「そこのお前」も「そこのアナタ」になってたら拍子抜けだろう。フリーザが言っていたら話は別だが、フリーザが野球のコーチになる筈もない。

 

 

 

それ以前にプロ野球にはもっと先に直さないといけない問題があるはずだ。柳川事件からのプロ・アマの交流断絶から始まり、セ・パ戦力の不均衡・集客・TV離れ・人気下降・高校野球の球数制限・球児の減少etc・・・いつでも一寸先は闇なのだ。もっと言えば、一寸先は闇でないコンテンツなどないのだ。「お前」問題にこんなに足を取られている場合ではない。

 

 

 

もっとコンテンツとして進化を目指さなければ、明日にも衰退しているかもしれない。常に危機感を持って、プロ野球の発展に尽力を尽くして欲しい。そしてファンも一丸となって、いつでも満員でファンも一見さんも楽しめるような環境になるよう配慮すべきである。

 

 

 

一ファンより プロ野球の恒久の繁栄を願って 少しでも環境がよくなれば幸いです。

 

 

 

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金持ちになったところで

暑くて機嫌がちょっと悪いからかな。最近、かなりこういうことを考えてしまう。



1人暮らし。結構良いものだ。稼いだお金は全て自分の裁量で好きなように使える。別に3万円もするサクラ大戦complete boxを買ったところで誰も怒られない。ちなみにそれは前後作になっていて後編は9万円もするので、流石にそれには理性が働いた。



ん???????



金必要か??やっぱ????これは必要かもしれんなぁ。好きなものを自由に買えないからなぁ。やっぱ必要か。



でも、それが買えないことに対してのストレスというか、そういうコンプレインは全くない。「買えたら買いたいなぁ」という感じ。あの、仕事が上手くいかなかったときの、「コーヒー!!!!コーヒー飲みたい!!!!!!!」という感じじゃない。彼女が居なかった時の「あぁ・・・・・・このまま息絶えるんだ・・・誰からも愛されることも無く・・・・・・」という絶望的な感じもない。



これが30年前・50年前だったら絶対お金は必要な気がしてきたが、もうそうでもないかもしれない。



何故なんだろうか。もう金が無くても楽しめることが多すぎる。少なくともスーモは。これはかなり感じてしまう。Youtubeという無料コンテンツが、無料の域を超えた面白さを提供しちまっている。



音楽借りよう♪とTSUTAYAに出向かなくても、Youtubeで履歴というプレイリストを作れば、借りに行かなくても、好きな曲を無限に聴ける。檄!帝国華撃団も幾らでもループ出来る。語りの部分で恥ずかしくもならない。1人暮らしだから。それよりも、時々勝手に再生されてしまう 梅沢富美男の「夢芝居」の方が厄介だ。何故なら、女形早乙女太一がずっと画面に映っているからだ。



www.youtube.com




正直、「楽しさ」という面からすれば、こういうやり方が最もコンスタントに安定してテンションを保てているなと。これが30年前のバブル時代なら、車の一つでも買って、同僚に見せびらかせないといけないのだが、そういうのに興味を持たなくていい時代になってホッとしている。



食事にしたって、少し出費を我慢すれば、A5ランクの和牛を近所のスーパーで買えるから、食に関しての豊かさを求める心もない。焼肉ならスタミナ苑だ。あそこの焼肉は肉もサイドも天下一品だ。少し高いが、1人1万円もあれば、それにありつける。そして、それが毎日喰いたい訳でもない。




やっぱり「ある程度自由が出来るお金」さえあれば、そこからいくらお金持ちになった所で、あまり「幸福」という面では変わらない気がする。



それより時間だ。自由時間がたんまり欲しい。大学の時は高過ぎて手が出せなかった旅行が、今はお金があったとしても、10日も休みが取れないので、大学生の時より可能性が低くなってる。アイスランドに1回行ってみたいんだけどなぁ…。



仮に金持ちになったとして、億単位で何十坪の土地を買って、世田谷とか芦屋に家建てて、豪華な家具揃えて、近隣住民に見せびらかした所で何になるというのだ。そうやって周りに自慢して、自分の醜い素顔に家の中でガッカリしているだけな気がする。おまけにメジャーリーガーの方が金持ちだし。



車なんかもっとそうで、車にかかる税と修理代もかかるし、高い車買って運転して何になるのかも分からない。東京に住んでいたら、もっと車なんか要らないし、東京の道はイカれている。よくあそこを運転してるよ全く。営業車なら分かる。それはしょうがない。問題はプライベート。道が分かりづらくて狭すぎる。わざわざ事故しに車を買いたくもない。



しかし、それ以外の出費がかなりかさみそうだ。養育費が本当に痛そうである。実際自分も小学校以外私立だったので、アホかかっている。でも、親が全然しんどそうじゃなかったな。子供ってスゴい存在なんだな。



服もしっかりした物を買うと意外と高いんですよね。年単位で着れる代わりにお金は結構とる。1人焼肉位とってる。



となると、暮らすだけなら全然暮らせるけど、贅沢をするのならもっとお金は必要という事になる。別に今でも充実してるから増えなくても良いけど、増やしたら更に色々な事が出来る。



ここでふと、最近引退したメジャーリーガーを思い出した。フィリーズの主砲であるライアン・ハワードだ。5年1億2500万ドルという年25億円は貰おうかという契約を結んだ彼が、引退後投資家に転身していた。つまり「こんだけ貰ってるのに、まだ稼ごうとしている」のだ。



デレク・ジーターマーリンズのオーナーをしているし、人間はどんなにお金稼いでもまだ稼ごうとするものかもしれない。人間は想像以上に欲望オバケである。



結論
「お金はある程度あれば困らない。でもあればあるほど良い。そして、使える時間もあれば尚良い」QED



これから東京から東北に出掛ける。お金が瞬く間に飛んでいった。さて、我が身を使って証明してみますか!






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10年前の「選ばれし者」 マット・ウィータースの今

    -チームメイトからのあだ名は「神」-



男は、かつてそのように呼ばれていた。かつて同じ職場・・・というかフィールドで働いていた同僚は「もう『すげぇ』しかなかったよ。マジで打つし、マジでスゴイ選手さ」と舌を巻いたらしい。



統計学者のネイト・シルバーという学者は、PECOTAという成績予測プログラムを作成し、大統領選挙で50州中49州の開票結果を正確に当てたらしい。そのPECOTAがその選手を査定した結果は、「殿堂入り間違いなし」とはじき出したそうだ。



捕手でかつスイッチヒッターという、稀代な万能さを併せ持つ彼を、マイナー時代から数多くのスカウトがその選手を観てきた。そのスカウト達は一様にその運動神経・野球センスに脱帽した。

アベレージ:「毎年のように3割は打つだろう」
長打力:「左右どちらも打てる。30HRはたやすい」
肩「その気になればクローザーも出来る」
守備「これから徐々に上達し、平均以上を見込める」
スピード「完璧な選手なんてそうはいない(笑)」



これは今から10年前、つまり2009年に発売されたMLB雑誌「スラッガー」の、とある選手の特集記事を抜粋したものである。表紙にでかでかと「未来のスーパースターがここにいる」と銘打って、気持ちよいフォロースルーをしている彼の写真が共に写っている。



アメリカでは、このようなスター選手が出ると度々「The chosen one」(選ばれし者)と紹介される事がある。その最たる例が、フィリーズブライス・ハーパーだろう。野球界のレブロンジェームスと言われている男である。そのようなあだ名が付けられて然るべきだ。だから、10年前の「選ばれし者」と言えば、真っ先に彼の名前が挙げられるだろう。



ただ、俺がMLBを見始めたとき、つまり2012年頃なのだが、彼は言うほどスゴイ選手とは思えなかった。確かにチームにとっては不可欠だし、その2012年はゴールドグラブ賞も獲っていた。しかし、ツインズには盛りは過ぎたものの、マスクを被りながら高水準の打撃を披露したマウアーが居たし、ナ・リーグではジャイアンツのポージーが捕手でありながら首位打者を獲っていた。



それに比べたら、彼の.249・23HRという成績はいささか見劣りがするものだったし、この翌年辺りから、ア・リーグにロイヤルズのペレスが打撃力・キャノンアーム・存在感で一気にリーグの顔となり、そこから、ヤンキースのサンチェスなり、カブスのコントレアスなり、フィリーズのJ・Tリアルミュートなりがめきめきと台頭して、その選手がポッと思い浮かぶことも少なくなった。



マット・ウィータース 33歳



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彼は、おそらく人生の岐路に立っている。去年のナショナルズでの成績が悪すぎて、今季はぎりぎりカージナルスマイナー契約として拾ってくれた。勿論スタメンではない。カージナルスには、それこそ殿堂入りも見えてきた不世出の捕手、ヤディアー・モリーナがホームベースをがっちり守っているからだ。


しかし、モリーナは4巡目指名で、1巡目のウィータースとは入団時の評価がかなりかけ離れていたし、ウィータースの契約金は600万ドル(約6億6000万円)という超高評価だった。



かつて神と言われた男が、今やバックアップ



一体、何がここまで明暗を分けたというのだろう。いや、そりゃもうウィータースも、その他の1巡目に比べたら出来は良い。同じ一巡目には、去年ロッテで3塁を守らせて貰えなくて泣いたマット・ドミンゲス 捕手では、2013年伝説の打撃成績、打率.194出塁率.227を記録したJ・P・アレンシビアなども居た。



アレンシビアに比べたら、ウィータースは本当に良い捕手である。決して「育成失敗」かと言うと、それはお門違いである。しかし、この年の全体1位、レッドソックスの顔の1人デビット・プライス並みの存在感を出して欲しいのもまた事実である。



そんなアレンシビアが、2013年のWBCアメリカ代表の正捕手だった~という話はいつかするとして、ウィータースは10年前とは比べものにならない待遇差で、MLBにしがみつかなければならない状況である。



一体この10年間で何があったのだろうか?



まず、ウィータースは「捕手にしてはけっこう打てる」選手ではあったが、「捕手だとしても塁に出られていない」選手でもあった。現在の通算出塁率は.315 MLBの平均出塁率.320近辺な為、ウィータースは平均よりやや下である。特に、2017年シーズンは出塁率が.288と3割を切っており、スタメンとして試合に出るにはかなり危険水準。まぁアレンシビアよりは良い。アレンシビアは.227なのだから。



そして、ウィータースの凋落の最も大きな原因の一つに、フレーミング能力の欠如が挙げられる。フレーミングとは、きわどいコースに来た球をストライクゾーンに入っているように捕る技術のことで、ここ最近のMLBにおいて一気に注目されるようになった。


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2014年のパイレーツの躍進が注目されるきっかけで、当時の正捕手マーティンが、一見すると打撃成績が悪く他の球団から目に目に付けられなかった所を、パイレーツがフレーミングの技術に目をつけて好待遇で契約。パイレーツがポストシーズンに進出する原動力ともなった。しかも、出塁率は.400を超えていて、ウィータースと比べると8%ほど塁に出られるので、オフは更なる好待遇でブルージェイズに引き抜かれた。



ウィータースはこのフレーミングが大の苦手だった。いや、正確に言うと「かつては上手かった」と表現するべきだ。



アメリカの指標文化というのは本当に優れていて、今やフレーミングの優劣も数値化しているのだが、0が平均のこの指標において、2011年の数値が9.8に対し、2017年のフレーミングの数値が-11.1と猛烈に悪くなっている。



どれ程悪いかというと、こんな動画が出来る位フレーミングが良くない。
www.youtube.com



事実、この動画の元となったナショナルズ時代のウィータースは、ポストシーズンになると、毎回その拙いフレーミングできわどいコースの殆どがボールになり、ファンのフラストレーションを煽っていた。



打撃は言うほど良くない。そして、きわどいコースはボールになる。年ももう若くない。→メジャー契約は得られない こういう図式である。



ウィータース不振の原因は他もある。言わば「あるある」なのだが、ウィータースは怪我が多かった。2014年に捕手でありながらトミージョン手術、去年は膝の手術と体は常にメスだらけで、特にずっと座り続けの捕手で膝のメスを入れて良いわけが無い。しかも、トミージョン手術をしたという事は、1年近く休養期間があったという事でもある。にも関わらず膝をメスを入れているのは、本当に状態が良くない。

jp.reuters.com

この記事によると、ハムストリングにメスを入れる状態というのは、アスリートにおいてほとんどないらしい。確かに肘・膝・肩に入れるのが野球界のよくある手術ケースだから、太ももにメスを入れた選手はあまり聞き覚えが無い。



そういえば、Twitterをさかのぼってみるとこんなツイートがあった





・・・ ・・・ ・・・



これじゃないか・・・????????



おそらくウィータースのフレーミング技術の低下はここにあると訴えたい。「足の状態不良から来る、キャッチング姿勢の悪化」にあると。昔は足も良くてフレーミングに生かせていたのが、足が悪くなるにつれて、フレーミングに向かないキャッチング姿勢になってしまい、急激に下手になってしまったと。



そんな状態なら、足が悪いからと言い訳の一つもしたいものだが、それがファンや記者に届くことはないだろう。あれから10年経った今、英語記事ですらウィータースの一挙手一投足を伝えている媒体はない。ましてや日本のファンというニッチなカテゴリーには・・・である。



「これから上手くなるだろう」とスカウトから守備について言われていた男が、「上手かった」時代を通り過ぎ、今や「下手すぎてバックアップなら何とか」という所まで来た2019年。ウィータースも30台半ば、恐れも知らない神だった男が、今や酸いも甘いも知る崖の端でもがく雑草となっている。



確かにMLBはとんでもなく華やかだ。昨日のドジャースの試合では、毎年40億円はもらおうかというドジャースの大エース、クレイトン・カーショウが、美人の奥さんと娘2人をマウンドに立たせて始球式させていた。しかし、いつまでそんな汚れ無き生活が続くというんだ?一瞬だろう??そんなのは気まぐれな神が微笑んだまやかしじゃないか。それは10年前の神が証明してしまっただろう???おそらく、その事はカーショウが最も身をもって知っている。



今、母国に帰れば国を挙げて歓迎されているプレーヤーの影で、かつての天才がなりふり構わず、プライドを棄て泥臭くこの大舞台にしがみついているのもまたMLBなのだ。






さて、俺ももういっちょ頑張ってみよう。神だってくらいついているのだから。





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やっと本当のさよならできる

「もうだめなんだろうな」薄々感じていたさ。



何年ぶりか分からない片想いが終わった。



付き合えもしなかった。途方もなく無力だった。終わった瞬間は悔しさではなく、憎悪と嫌悪が脳内にこだました。



片想いだけとっても小学校と高校で2回しか無かった。そしてどちらも「他の子とくっついたら幸せになるんだろうな」という、ユニセフのような慈愛の心で、告白も何もせず、ただ呆然と他の男と話している姿を眺めていた。北斗の拳のトキの恋愛観。これには国際連合もびっくり。



そもそも、学生時代の女子学生自体が本当に好きではなかった。浅い人生観・これまでもこれからも、恋愛のみ考えていって、いつの間にかろくでもない彼氏を捕まえちゃって、一山いくらかの価値もない、子供になめられるような、夢も希望もない空しい未来が開けていくのだろうと本気で思っていた。「俺の方が優しいのに」他の男とくっつく。それを横目に舌打ちひとつ。



どうやら恋愛は、束縛する意識が働くらしい。彼氏彼女になったら他の異性と飲みやカラオケに足を運ぶ姿でさえ嫉妬の対象となるらしい。知らんけども。となると、以前経験した片想いは恋愛ですらないかもしれない。別に取られちゃって良かったからだ。



しかし今回ばかりは違う。「これは絶対ものにしないとな…」という他の男に取られたくないという、誰もが経験する微笑ましいエゴイズムが沸々と沸き起こってきた。



恋してからざっと3ヶ月、人生で初めてデートした。ご飯を食べた。楽しくてこんな面白いことあるのかと逆に驚いた。なんだよ、早く教えてくれよ。無趣味の人は一体どのように人生を謳歌するのか日々考えていたんだが、そりゃ恋愛が趣味なら話は別だわな。逆に俺が趣味に手を付けすぎて、人生の濃度を軽薄にアレンジしたのかもしれない。



帰りの電車、俺は強引に女の子がすんでいる近くのイベントに行く用を立てて、同じ方向の帰り道になるよう仕向けた。白々しい添加物たっぷりのウソを交えてホクホクな顔をしながらついていったんだろうな。



まだ付き合っても居ないのに、LINEが返ってこないだけで、こんなにも心が揺さぶられてしまうとは。



何とか絞り出した映画の誘い文句、「映画館で映画観るのが得意ではない」と返されてはジ・エンド。そんな人居ないもん。よく考えたな。あっちも絞り出したんだろうなと。俺を傷つけんようにとオブラートに包んでいらっしゃるようやなぁ。あいにく、そのオブラートは水に付けると溶ける仕組みやったみたいやけども。餃子の皮にでも包んどくか???次回は???まぁ餃子は嫌いなんやけどなぁ。。。



どこでミスった・・・?どこでやらかした・・・???



誰かが言った「嫌いは好きの裏返し」という名言口調も今なら大いに納得できる。確かに今の今まで大好きだったのに。頭が破裂するかと思ったのに、本当に会いたくて会いたくて震えている以前に、電車で既読が着かなくて泣きたくなっていたのに「映画館で映画観るのが得意ではない」と言われた30分後には、もうすっかり冷めて、むき出しの核かと思わせる具体化した憎しみと、そこから心なしか生まれたストレスを消滅させるため、夜食のカップ麺とティファールを用意していた。俺は食で心を潤すタイプ。



逆を言えばありがたい話でもある。薄々前から駄目そうだなぁ。と思っていたものの、一縷の望みをかけてあーでもないこーでもないとLINEを練っていた時点で間違いなのだ。そんな事でもないだろうに恋愛というものは。だが大丈夫。しっかり糧となった。多分。いや行けるだろう。何せ一度経験したからな何とかな、次はな、やれるでしょう……やれ………………



あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーわーーーーーーーーーーーーーーーーーわーをーーーーー



あまりに長い発音だったので、途中で噛んで雑音が混じってしまった事を詫びる。だが、声にもならない空虚な叫び声でも上げなければ、今まで気づいてきた自分のコアというか、アイデンティティが朽ちていくだろうという、確実な未来が心のシアターに映し出されている。



せめて告白だけでもしたかった。何回かデートを重ねて、いい雰囲気になって好きだと伝えて、成功なら御の字だし、失敗でも良かった。この告白までの数ヶ月という期間は、私の脳細胞を狂わせるのに充分すぎる長さだ。「失敗しても構わないから、早く告白して楽になりたい」が本音だった。もう勘弁してくれ。ストレートに好きだと言わせてくれ。俺はもう貴女とLINEで駆引きを打ちたくないのだ。



しかし、現実は告白すらまともに起こせず、ギスギスというより2度と元には戻らない、そんな核戦争後の地球のようなドス黒い空気がLINEに重くどんよりと漂っている。「映画館で~」というLINEに戸惑う俺の返答を尻目に、女の子はすぐさまその返答の揚げ足を取っていた。俺の心はドライアイスのように瞬間冷凍され、心から涌き出る暴言と暴力のマグマを、LINEに漏らさないよう、スマホの前で気張っているのが精一杯だった。



結局、俺も優しくはなかったのだ。悲しいことに、俺も一山いくらかのワゴンセールで叩き売りされる男だったらしい。勝手に思い上がっていた。優しくもないただダサいだけの男クソビッチだった。遠回しに断られただけで、拳を振り上げかけてしまうのだ。



竹内まりやは「シングルアゲイン」で、「手放した恋を今、あなたも悔やんでるなら、やっと本当のさよならできる」と、上手さと恨みが同居したかのような独特な怖さで歌っていた。あぁ悔やんでいる。大いに悔やむさ。



でも、この短期間で無力でのろまでクズな、しょうもなさすぎる本当の自分と向き合った。



生まれて以来、2度目の出生になればいいな。



これで今までの俺に、やっと本当のさよならできる。






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体力をつける為の体力が無い

常日頃、例えば仕事終わりによくこういう事を考えてしまう。



朝7時の始業というバカみたいに始業時間が早く、夕方4時30で終業という企業で働いていて、繁忙期以外の残業はほぼ無いといっても、やはりベットで果てている。



まるで沼がベットという形に変形しているのかと思わせる、或いはそこにだけ引力なり磁力がグイングイン集まって、2度と俺を放すことはない力で引き寄せる。メンヘラ女と見紛うかのような束縛力である。そんなメンヘラベットに俺はモテている。



モテている男が「モテるのも楽じゃないのよ~」という常套句も、まさか俺は女ではなくベットで横になって共感してしまうとは。ベットは罪なやつである。



5時頃に仕事から帰ってきて、その足でベットに直行し、知らず知らずの間に睡魔に誘われ、いつの間にか9時になってる。小腹が空いて松屋に行って、ケータイ弄っていたらあっという間に10時である。こうなったらもう何もする気もない。また横になるしかない。



そんなウチに帰ったらひたすら眠るだけなダウンタウンの暮らしかたでは、流石にダウンタウン程才能ほとばしる事は絶対にないのだ。あるのは一寸先は闇、そこから無資格有地獄である。



ダウンタウンの1/100は力がないと、流石に社会というバトルフィールドではアプアプするだけなので、とにかくウチに帰って何らかの努力をしなくてはスーモが破滅してしまう。



取り敢えず、窓に映ってる素顔を褒めてみるかと試みても、あるのはBUSAIKU SUUMOの姿があるのみ。しかし、自分で自分をブスというのはやはり悲しいし、「自分を自嘲する」先輩・同期・後輩の飲み会対応はもう辟易していた所だ。それがスッと頭をよぎったので、何とか奥ゆかしい笑顔を浮かべてみるしかなかった。



何でこんなことになってしまうのか???やはり体力が無い。仕方の無いことだ。ティーンエイジャーを文化部と帰宅部で暮らしてきたツケが一気に来てしまった。



スラムダンクを見ていた時、桜木とか流川のプレーに度肝抜かれる事よりも、勉強の休憩に気晴らしに、ダンベルを上下させている赤木の根性に関心を抱いてしまうタイプである。そんなタイプいないだろと思ったら居るんです。あんだけ学校で授業を受けて、部活やって、んで帰宅して勉強して明日のために早く寝て、そんなに急いでどーすんのよ。逞しい限りである。



スーモはといえば、ガラケーのメモリーに大相撲の動画を300本くらい入れていた位である。力士になる気はさらさら無いというのに。そして戦前の実況のモノマネを友達とクスクスしながらやっていないものである。やるわけない。1人でやる。自室と風呂場でやる。



体力が無い。それならば運動して体力を増やすのがまず先決なのだが、これがまた厄介なのだ。家で帰ってきた時点で疲労困憊なので、そこから運動する体力すらないのである。つまり「体力をつける為の体力がない」のである。



どこかの動画で、集英社の編集の方が子供に「どうやったら子供が出来るのか」について話していて、「画力」より「体力」の方が重要視していた事を思い出した。確かに、週刊連載なら緻密な画力より、原稿を毎回落とさずに出せるだけの体力をつけるべきである。



同じ漫画家でもAKIRAの大友先生とさくらももこ先生じゃ、友蔵でもAKIRAの画力見た瞬間、体灰色の背景どんよりとしたトーンの、やや右よりの額から三本線の冷や汗が流れるだろうが、どちらも結局は国民的作品として収まっている。



となると、サラリーマンとて仕事終わりに努力することは大事な事だろうから、体力をつけて机に向き合いたいところなのに、やっぱり出来ない。家のベットが中性子星と化してるもん。角砂糖をそこに置いたら10億トンになってしまうトチ狂った星と同じ引力を有しているもん。



学生時代はそうならないように、塾の自習室なり図書館に逃げ込む事が出来たものだが、残念ながらもう終業時刻には図書館の方も蛍の光が流れ出しているので、勉強に打ち込むしかない。よって家でひたすら眠るしか無い。



ただここ最近、その引力から抜け出せる画期的な新案が考案された。毎回ベットに吸い込まれるのはご飯を食べた後、それもたらふく飲み食いしてはちきれんばかりの腹になった時である。つまり、「ご飯を消費するエネルギーが尋常じゃなく、消化に無駄なエネルギーを消費するから疲労して寝てしまう」のだ。もう原因は分かった。あとは対策を立てるだけ。ここまで来たらスーモ大丈夫。



あまりご飯を食べないように1合だけ炊いて~ゆっくり食べたら大丈夫~ルンルン気分で台所に向かうスーモ。でも2合炊いとけば明日炊かなくて済むな。おかずなんだっけとんかつか。バチクソご飯にあうな。おっ納豆もあるじゃん。たまたま高い卵もあるし。やばっ一昨日買ったシャケ今日までなんだ。忘れてたのりも買ってたんだわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~













日本の飯が旨すぎてダイエットできへん












シーユーアゲイン なにもあげん

「世界一優秀だけど地味過ぎるリリーフ」ライアン・プレスリー

今から6年前、2013年のMLBは「日本人の年」と公言しても差し支えないのではないだろうか。

 

 

 

ゴジラ」こと松井秀喜は、前年に引退したものの「イチロー」こと鈴木一朗は、ヤンキースでバリバリやっていたし、宣親(のりちか)の発音が難しすぎて、MLB公式でも「Nori」と書かれてしまったブリュワーズの青木も、2018年の本塁打王のデービスやらブラウンやら一流外野陣が引っ張るチームでなお存在感を放っていた。

 

 

 

特にこの年は、投手陣の成績がすごぶる良かった。おそらく歴代でもNO.1の投手の年と言えるだろう。サイヤング賞こそシャーザーに獲られてしまったが、2位に奪三振賞も獲得したダルビッシュ、3位にマリナーズの岩隈が並ぶという「投手王国」っぷりを遺憾なく見せつけた。

 

 

 

そして何よりレッドソックスでは田澤が試合後半で躍動し、最終回では今年引退した上原がとんでもない投球を見せつけた。

 

 

 

74回1/3を投げて、奪三振101・そして四死球は僅か9。フルシーズン戦って二桁も四球を出さなかった。被打率に至ってはたったの.130で、この年に引退したヤンキースの伝説的ストッパー、マリアノ・リベラの被打率.236を実に1割も下回るという、これ以上無いと言えるアンタッチャブルな成績を残したのだ。

 

 

 

しかし、そんな上原は今季日本で惜しまれつつ引退し、田澤も今はレッドソックスを離れ、様々なチームをマイナー契約で流浪するという、厳しいMLBの現実と日々戦っている。今現在、ストッパーとして戦力になれているとしたら、Dバックスの平野くらいなものだが、防御率5.75と重要な場面でおいそれとは言えない成績だ。

 

 

 

そんな2013年なのだが、実に苦節6年マイナーリーグで孤独に戦い、ひょっこりとMLBに定着し、特別良い成績でもなく悪い成績でも無く、もうマイナーからMLBに帰ることすら稀な西岡の影で、1人ビックリーグに食らいつく、雑草のようなアメリカ人も居ることを忘れてはならない。

 

 

 

それが、今季の常勝アストロズで難攻不落のセットアッパーとしてそびえ立っているライアン・プレスリーである。

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この投手、あまりにも影が薄いため、MLBに定着していながらMLB名鑑に載っていないことすらある。(2018年の友成那智さん監修のMLB名鑑。ただ、毎年高クオリティの選手紹介でファンの間では定評がある。)

 

 

 

そもそも、西岡が所属していた時ですら、西岡がMLBに定着していないのもあって、日本におけるツインズファンの数なんて、シベリアトラぐらい貴重な存在だ。愚地独歩とてそう無下に手刀で葬れるものではない。て言うかアメリカでも野球ファンでない限り、「ツインズ時代のプレスリーを語れます~」なんて人は本当に稀だろう。というより今でもまだまだ地味である。

 

 

 

同じリリーバーとして、投げる前に腕をだらんと降ろして相手を威圧するキンブレル、ただ単純に球が速すぎるチャップマン、逆に140km前半でも相手を惑わせる上原とは違い、プレスリーはこれらに比べたら、持っている魅力は乏しいかもしれない。

 

 

 

しかし、今季6/1現在 防御率0.34 被打率.144 まだ26回1/3とはいえ、四球はまだ2 そして失点に至ってはソロHRの1点のみというという、驚嘆なシーズンを送っているのだ。(シーズン通じての成績で被打率がプレスリーより低い上原・・・)

 

 

 

では、そんなプレスリーなのだが、一体何がこのような成績に繋げているのか、そしてプレスリーの魅力とは一体どこにあるのか。素人の独自解釈で恐縮なのだが、ここに書き記していこうと思う。

 

 

 

1.圧倒的すぎるカーブ・スライダー

プレスリーの持ち玉は平均球速約153kmの速球・スライダー・カーブである。かつてはシンカーやチェンジアップも使っていたみたいだが、精度がそれほど良くなく、淘汰され現在のピッチングに至っている。この3球種、いずれも被打率2割以下でカーブは.121 スライダーは.091と正しく難攻不落である。

 

 

 

この変化球2球種で、配球のおよそ60%を占めている訳だが、この2球種、2ヶ月も経ったというのにまだヒットを6本しか許していない。しかも全て単打である。長打は速球のみで、それでもたった2本という大暴れっぷり。制球難以外で初めて「大暴れ」と書いてしまった。その他にもxwOBAやxSLGだの、聞きなじみがなさ過ぎる指標達も、軒並みプラチナレベルの超高水準を叩きだしている。

 

 

 

何故ここまで無敵なのか。個人的に注目したいのが「LA」(打球角度)だ。カーブが0度・スライダーが-11度で、バットに当たったとしても、ほとんどがゴロになってしまう事がわかる。そりゃ単打しか出ない訳である。そして通算成績も追っていくと更に興味深いのが分かる。

 

 

 

スライダーは、毎年角度がマイナスないしプラスでも1桁なのだが、カーブは2年前まで遡ると14度と大幅に角度を付けられている。折しもMLBを席巻する「フライボールレボリューション」という本塁打革命まっただ中では、少しの角度上昇が成績悪化につながりかねない。実際先月(2019年5月)のMLB月間本塁打数は過去最高であり、このカーブの角度は向上は間違いなく大きい。

 

 

 

もちろん、基本とも言えるストレートに関しては、平均球速約153kmという高水準の馬力を有している。この数字はダルビッシュでも平均球速150kmなので、リリーフとはいえかなり速い水準だ。それに加えて今季僅か2四球という精密機械っぷりだ。言い換えれば、月1しか四球を出さないことになる。速さと精密さを兼ね備えた投手である。

 

 

 

2.恐るべき変化球のキレ味

カーブとスライダーの威力について中心に書いてきたが、ここでもう少し切り込んで解析してみたいと思う。

 

 

 

昨今のMLBデータ解析の波は恐ろしく、「スピンレート」というボールの回転数を計ることも出来てしまう。この分野に関しても、プレスリーは恐るべき数値を叩きだしていた。

 

 

 

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これは2018年のカーブの回転量に関するデータである。アメリカのスポーツ番組?からスクショしたデータだが、これを見るとキレの良いカーブを投げる投手ベスト5が映っており、誰がキレのあるカーブを投げるか一目瞭然である。MLBの平均回転数は、画面下に書いてある通り2484回転なのだが、プレスリーは3287回転で、この画像に載っているどの投手よりも多い。

 

 

 

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続いてスライダーに関するデータである。スライダーの回転数に関しても、MLB平均が2393回転に対し、プレスリーは2712回転と5傑に入るキレの良さを誇っている。

 

 

 

話は変わるが、ひとつ違うところに引っかかる。この2球種の回転数ランキングでいずれも1位であるギャレット・リチャーズはどうなのかという点である。

 

 

 

去年の大谷の同僚でもあるリチャーズだが、今季は活躍どころかプレーすらしていない。去年シーズン後半で肘を壊してトミージョン手術を受けることになり全休しているのだ。

 

 

 

なら、その前年は成績良かったのかというと 3-5 3.66 であまりパッとしない成績に終わってしまった。確かにカーブとスライダーは全く打たれていないのだ。(それぞれ被打率が.065と.144である)

 

 

 

しかし、平均155kmを誇るシンカーなりストレートが滅多打ちに遭っており、投球比率もそれらが6割超もあるという、悪く言えば「打たれる球をバカ正直に投げてしまっている」状態で、あまり効率的に投球できていないかもしれない。

 

 

 

加えて、平均被打球速度がMLBのワースト2%に入っているとのデータもあり、打たれた打球の41%が「ハードヒット」つまり痛烈に打たれてしまっているとのこと。トミージョンといい、リチャーズはかなり勿体ない選手とも言える。

 

 

 

それに対し、プレスリーはどうかというと「ハードヒット」が26%とリチャーズに比べ15%も低く、打たれる打球も全く角度が無いため、ゴロと力ないライナーを生み出せる技術が極めて高いと言える。この技術は投球分布図を見たら更に明確に理解できる。

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上がプレスリー・下がリチャーズの投球分布である。

明らかにプレスリーの方がコントロール良く、すっぽ抜けのような球も少ない。(最も中継ぎ投手なので、球数自体が少ない訳だが)特にスライダーのコントロールが素晴らしく、左打者のアウトローにキレイに集まっている。そして高めのボールになったスライダーが無さすぎる。

 

 

 

一方リチャーズの投球分布は、明らかにコントロールが定まっていなく、弱点が露呈しており。特に「カーブでカウントを稼ぐのは出来ない」という事もはっきり出てしまっている。

 

 

 

これらを踏まえると、今年のプレスリーの躍進の要因は、キレのいい変化球を、誰よりもコントロール良く投げられている点にあることが分かる。それもただコントロールが良い訳では無くて、コマンド能力も同じように高いという事が判明した。

 

 

 

3.かなり怪我に強い

今から数日前、チームメイトの遊撃手コレアが「自宅でマッサージを受けていたら、肋骨を折って全治4週間~6週間」という理由で離脱する珍事件が勃発した。んな訳ないだろ。プロがマッサージなんかして骨折?????筆者はエッチをしてたら怪我をしたと思っています。

 

 

 

こんな情けない理由で離脱してしまう人も居るメジャーリーグでは、怪我をしない人材は明らかに重宝される。特に、2015年以降1度も故障者リストに入っていないプレスリーの存在は本当に助かるだろう。過去2回70登板以上も経験しているので、シーズン通したら・・・という不安がよぎる事も無い。監督からしたら、これほど有り難い存在もないだろう。

 

 

 

特にアストロズは現在、2塁・遊撃・中堅のセンターラインが3人ともオシャカになっている。「シーズン通して怪我をしない」これが簡単そうに見えて難しい。実際数多の選手が故障者リストに送られている現実。この特徴を持っている人が再評価される日がもうじき来ると思う。

 

 

 

出塁率と守備範囲の狭さが祟って、Dバックスに安値の1年契約しか貰えなかったアダム・ジョーンズ

毎年3割近い打率は残せるけど、イマイチ長打力に欠けるため、やはり1年契約しか貰えなかったニック・マーケイキス

同じく怪我はしないけど、出塁率の低さでやはり複数年契約が貰えない3塁手マイク・ムスタカス

 

 

これらの選手は、いずれも怪我はしないものの、長打力不足・或いは低出塁率などが相まって、現在のトレンドから大きく外れてしまい、理不尽なくらい評価を下げている。

 

 

 

まぁすごぶる良い成績でもない為、手放しで褒められる選手という訳でも無いのだが、怪我しがちなのに大型契約を貰ったヤンキースのエルズベリーやドジャースポロックという例もあり、今季も長期離脱中という現実もある。そもそも、今季のヤンキースは2塁のトーレス以外全員怪我して、春先に地獄を見たというのは、記憶に新しい。

 

 

 

話が大分逸れてしまったが、要はよほどの事が無い限り離脱せず、安心して8回を任せられる存在であるプレスリーは、数字以上に役に立っているはずである。今日の登板(6/1)も1イニング3者凡退で抑えきり、アストロズは接戦をモノにした。

 

 

 

主力が怪我離脱していく中、これから接戦が多くなって行くであろう環境では、よりいっそうプレスリーの存在感は輝きを増すであろう。それでも地味かもしれないが・・・。

 

 

 

4.まとめ

以上でライアン・プレスリーについての簡単な活躍の理由についての考察を終えようと思う。プレスリーの躍進の理由を改めて挙げると

 

・レベルが高いカーブ・スライダー(特にカーブは数年前より500回転以上回転数が増えている)

・その変化球をきわどい所に入れるコマンド力

・たとえ打たれても、打球角度が低いため痛打になりづらい

・見逃せない速球の平均球速。153kmはMLBでもかなり速い

・精度の悪いチェンジアップやシンカーを淘汰し、得意な球のみを投げるようになった

 

これらが深く関係していると思われる。ちなみに、速球の平均回転数もMLBの平均を大きく超えていた。ただ、プレスリーの不安要素を1つ挙げるとするなら、BABIPの低さだ。(インプレーの打球がヒットになる確率を示す指標。.300が平均)

 

 

 

この指標が.197という異常な数値を叩きだしている点が唯一の不安だろう。前年は.321だったものがいきなり1割以上もアウトになるのは流石に怖い。しかし、去年でもアストロズに移籍後は.213とかなり低い数値を記録していて、アストロズの守備シフトが想像以上に貢献している可能性も否定できない結果である。

 

 

 

いずれにせよ、これからもプレスリーの一挙手一投足をしっかりと観察し、この快進撃が果たしてフロックなのか本当なのか観察する必要がある。より多くのファンが見てくれたら、プレスリーに注目が集まって、こんなタイトルの記事を書く必要もなくなるだろう。それまで、私はネットの影から応援する事としよう。

 

 

 

 

 <これも是非>

 

mochan9393.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

 

シーユーアゲイン なにもあげん

 

 

 

大関貴景勝はどうなるのか

令和初めての大相撲が「無事」開催された。

 

 

 

「無事」という所、ホント大事。(場所前に一悶着起きる事が多いから)

 

 

 

先場所が平成最後の場所となった訳だが、白鵬が42回目の優勝と引き替えに腕の二頭筋を断裂してしまい休場となり、見所の1つが消え去ってしまったわけだが、集客という面では、先場所の「貴景勝大関昇進」という新たなトピックスを手に入れたので、まだまだ大相撲人気は大丈夫だろう。

 

 

 

貴景勝 光信 本名 佐藤 貴信 平成8年生まれの22歳

 

 

兵庫県芦屋出身という日本屈指の高級住宅地出身で名高い、相撲のイメージとはかけ離れまくった土地から、両親による徹底した英才教育を施され、中学生横綱や世界ジュニア選手権の無差別級を優勝する等の相撲エリート曲線を順調にひた走った。

 

 

 

角界に入ったものの、背丈175cmというこの世界ではかなり小さい体格と、碧山・栃ノ心の太すぎる体つきに自信を喪失した(らしい)とは思えないくらいの危なげない出世で、10代で関取に出世(10代で年収が4桁になったと考えたらめちゃスゴイ)そして、十両・幕内でも快進撃を続けて、とうとう22歳で大関に上がってしまった。

 

 

 

22歳で大相撲の屋台骨とも言える大関昇進。普通に生きていたら起業しないと会社で同様のポジションには居られないはずだ。というか筆者が25歳なのでおわ~~~~~~~~~~~~である。

 

 

 

大関貴景勝、個人的には不安だ。嫉妬のように見えるがやはり不安だ。

 

 

 

大関というポジションは毎場所横綱を含んだ相撲のスーパーエリート達を相手に、8勝ないし10勝は勝っておきたい地位だ。正確に言うと8勝では7敗もしているので大関としてやっていけるのか不安しか無い。親方・後援者からお小言の1つや2つはもらってしまう。俺はちょっと怒られただけで「生きててすみません・・・」モードになってしまう。

 

 

 

ただ貴景勝という身長が170cm序盤・中盤の力士が大関というのは、ここ30年の角界では前例のない事だ。実際平成から遡ったら貴景勝が最も身長が低い。細身な日馬富士でさえ、実は185cmあるのだ。琴奨菊も170cm台だが、彼の場合はほぼ180cmと言って良いくらいの170cm台だ。

 

 

 

あと主観的な考察だが、急激に力をつけた力士は、怪我や体調不良で一気に弱くなる傾向がある。最近で言うと栃ノ心照ノ富士だ。特に照ノ富士の場合は、あまりにも強すぎて「3場所合計33勝」という大関昇進の目安を考慮に入れず、2場所で昇格させた。かなり異例な出来事だったが、特に主だった批判もされなかった。何故なら強すぎたからである。

 

 

そんな力士が数年後には、若手力士達と混じって、午前中から客のまばらな国技館で相撲を取ろうとは、当時の相撲ファンでこの現実を想像出来たのは一体何人居ただろうか。強引な相撲から肉体を痛めるという悪しき循環を予想できたファンは居た。しかし、まさか令和初の場所を三段目で迎えるとは。それを予想できたら最早予言者である。今すぐ新宿の小田急ハルクの前で占い屋を始めた方がいい。

 

 

 

同じ現象が貴景勝に当てはまる可能性も少なからずある。大関昇進直後の怪我で、相撲のリズムが崩れ、あっという間に角番・大関陥落もあり得る。現代の大相撲はどの力士を取っても160kgは軽々超えてくるし、千代の富士貴乃花の時代の力士よりスピードも兼ね備えている。

 

 

 

「ハワイ勢が居た貴乃花の時代より弱い」とよく言われるが、20年前のスポーツより今のスポーツの方がレベルは圧倒的に高いのは、他のスポーツを見ても明らかだ。20年前は松坂が155km出して話題になっていたのが、今では高校生ですら163km出る時代なのである。相撲もハワイ横綱勢よりも体重は軽いかもしれないが、180kg超える猛者が幕内にゴロゴロ居るし、200kg越えの臥牙丸ですら現在は十両だ。

 

 

 

まぁ、それだけ長くやっても白鵬がトップなのは凄すぎるとしか言い様がないが、そこに貴景勝が肉薄できるかどうかが、令和元年の角界のターニングポイントとなるだろう。確かに貴景勝は身長が低いが、それは物心が付いたときからずっと言われていた事である。貴景勝にとっちゃあもう慣れっこだろうし、その身長でも取れる相撲スタイルを身につけている。

 

 

 

そして今場所初日、貴景勝は100点の相撲で遠藤をはじき飛ばした。新大関の初日という最もストレスのかかる土俵だったが、堂々とした相撲内容。気負いも何もない相撲だった。メンタルの出来がそこんじょそこいらの大学生とは違っている。このメンタル

このメンタルの強さという貴景勝の武器の一つなので、このメンタルを崩さないように相撲を取りきって欲しい。

 

 

 

メンタルを崩さないことと、怪我をしないような相撲を取る。この2点が貴景勝大関生活のキーポイントだと思います。これからの相撲も絶対面白いので、1人でも多く大相撲に興味をもってもらいたいですね!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シーユーアゲイン なにもあげん。