インドのピラニア

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2021年新外国人紹介 ジャスティン・スモーク編

今年も始まってもうすぐ1ヶ月。いよいよキャンプの話題がちらほら聞こえてきた。



去年のプロ野球は個人的に120点のシーズンではないかと密かに思ってる。ワクチンもないあの過酷な環境下で、春先から日本シリーズまで120試合をこなし、観客も半分入れつつ、感染拡大も抑えることが出来た。そして商売として成り立たせる最低限収益も守れた。今コミッショナー加藤良三じゃなくて良かった。



MLBはというと、「もう試合どころじゃねぇよ」と黒人の野太い英語が聞こえてきそうな、そんな状態である。「あのファッキンウイルスのせいで、60試合しか出来ねぇし、WBC中止も全然騒がれてねぇじゃねぇか。おまけに大アカで選手の雇用もへったくれもない。」と荒ぶる翻訳が、ここぞとばかりに耳を駆け巡りそうな、そんな状態である。



そんなこんなだけども、やはりキャンプからシーズン初めまでの楽しみと言えば、新外国人の動向である。



10年前は「名前のイントネーションがダサい」「スイングが情けない」とかで新外国人の当たり外れを藪からスティックに占っていたのは、私にとっては遠い昔のことである。今の俺には10年近くMLBを観察したキャリアがある。て言うか、最近日本球界の評価が高くなって、MLB時代知っている選手ばかりじゃないか!



ってな訳で、去年の今ごろ知っている外国人についての寸評を書いたわけなんだが、これがしょっぱかった。まさかアダム・ジョーンズが、日本の美味しい飯であれ程肥えてしまうとは。パーラはすぐ足を痛めるし、オースティンは懲りずにフェンスに当たっていた。あんなにフェンスに当たるとは・・・。



mochan9393.hatenablog.jp



結局、アメリカ時代のイメージのまんまだなぁという成績で終わったのが、ボーアしか居なかった。ボーアはずっとあんな感じで、阪神のファンに気に入られていて、こっちがほっとした。産んだわけでもないのに、気分は母性がほとばしる新妻なのである。男で新妻の名字もつと気まずいよね。



こんな感じで、新外国人予想屋のスーモの大予想は、競馬の神様大川慶次郎には遠く及ばないものの、それでも前評価を聞けば、幾分か友達との会話の肴にはなろう。



1.ジャスティン・スモーク



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今年日本野球に来る野球選手のなかでは、最も名が売れている選手であろう男。MLBではマリナーズで複数年期待されていたこともあり、知名度でも新外国人の枠組みで比べると頭1つ抜けている。



しかし、彼のキャリアはお世辞にも光輝いているとは言えない。マリナーズでは次世代の主砲と持て囃され、その期待に応え、マイナーでも特に問題なく階段をかけ上がることが出来た。特に出塁率が.400越えと非常に実践的な能力も持ち合わせており、三振数も問題ない数値。満を持してのMLBだったが、ここで大きく分厚い壁にドン・キホーテしてしまう。



マリナーズは実に5年に渡って、毎年400打数・累計2000打数ほど打席に立たせてはみたものの、スモークの打撃は一向にピリッとしなかった。寧ろ、2014年は打率.202・出塁率.275とガクっとする数字が並んでおり、マリナーズ再建の1つにはならなかった。



流石に、5年も待ってその年28歳。しかも守備位置は1塁のみでこれでは、このまま雇うという訳にはいけない。というマリナーズ側の心中は、察するに余りありすぎるが、人生何が起こるか分からない。



ブルージェイズに移った際も、初めは芳しくなかったというのに、2017年、30歳を過ぎたあたりから豹変する。突然みるみるうちに打撃成績が向上。.270・38HRを残し、オールスターにも選ばれてしまったのだ。HR数はこの年のア・リーグ5位である。ナ・リーグならベリンジャーと並び、HRトップタイだった。



昨今、フライボールレボリューションや、成績のデータ化が進み、「強く・角度を25度近辺でフライを上げれば、成績に最も反映されやすい」との認識が進み、どの選手もフルスイングの極振りで、コレステロールの高いトレーダーみたいな野球生活となってしまったが、どうやらスモーク躍進の理由は違うらしい。



彼曰く、「HR量産の秘訣は、HRを狙わないこと」らしい。*1この一言は、野球の難しさを濃縮した素晴らしいコメントだと思う。ていうか人生においてもずっとこれである。しかし、躍進の裏にあるのは、10年近く厳しい世界で揉まれた所にあるのは、間違いなさそうだ。



【どんな選手???】



元々、強打の一塁手としてマーク・テシェイラやチッパー・ジョーンズと比較された野球人生を送ってきた。MLBに見識のある読者なら勘づくが、2人ともスイッチヒッターである。スモークは両打席立てるということで、クリーンナップ(坂本・丸・岡本)との親和性も高い。原監督は中心選手の左右に悩まれずに済むし、課題だった1塁のポジションも埋められる、適材適所の補強である。



しかし、それには大きな落とし穴がある。それはスモークの右打席にある。キャリア初期は、打率.200を下回りかねないようなシーズンばかりで、覚醒後は左打席と同様の打率を残せるようになったものの、依然として長打は左打席で大半を産み出している状態。スタメンで全試合起用でも問題ないかもしれないが、対左対策として、中島を引っ張り出せるようにしたいところ。



それに、スモークの走力はシャレにならないほど遅い。どれくらいかと言うと、初芝とか川藤とか、そんなレベルである。



何せMLBの走力ランキングではワースト2位。1位はレジェンドのプホルスなんだが、プホルスの試合を見たことがあれば分かるだろう。「もう走らんでくれ」と言わんばかりに足が痛そうです。これをプホルスは軽く5年はやっちゃってる。3位はモリーナである。この選手もまぁ遅い。この各駅停車具合では、クリーンナップの3人の前には置けないという縛りが出来てしまう。京急・小田原の乗り入れじゃないんだから。



つまりスモークは5番~下位打線に続く打順である事が確定であり、高い出塁率があまり用をなさない場合もある。その場合テームズが後ろでどこまでやれるかもカギになってくるが、その点については後に話そう。



打球速度・バレル・四球率はどの年でも良好で、2020年のコロナが無ければ、日本球界に居なかった選手であることは確かだ。普通にやれたら、.250・30HRは固い選手であると思う。実際2020年はダルビッシュ有からHRも打てていた。



ただ、そんな選手が額面通り来ない可能性だってある。去年のアダム・ジョーンズがそうだ。日本食による不摂生までは誰も想像が出来ないのだ。「ヘルシーフード」で太ってどうする。



完調なら活躍できる確率はもちろん高いけど、その「完調」が予想において最も厄介な点である。実際、足が遅すぎるのは、足の故障を押しての出場だって考えられるし、1塁の守備範囲も狭まっている可能性もある。彼は、MLBでの守備評価は可もなく不可もなくといった感じであった。



「映像で確認してないのかよ」と思われるかもしれないが、流石にMLB通でも、去年のコロナ禍でブリュワーズジャイアンツを追いかけていたら、それは変態ファンである。



ビックネームでもあり、予想も難しいこの選手。10HR近辺の可能性もあれば、30HRを軽々超えてくるポテンシャルも秘めている。活躍する可能性は60%かなと睨んでいます。意外と博打打ちな選手ではないかなと思っていますね。*2



本当は、テームズについても語ろうかなと思っていたんですが、1選手に4000字使って、ちょうど良い長さになったので、今回はスモークだけにしておきます。もし評判が良かったら、ドシドシまた更新してみようと思いますので、閲覧・拡散なにとぞよろしくお願いいたします!!




<これも是非>



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シーユーアゲイン なにもあげん

*1:slugger 2017・9月号・33ページより引用

*2:Justin Smoak Stats, Fantasy & News | MLB.com MLBの公式サイトでもしっかり調べられるので、興味があれば自分の目で確かめてみるのをおすすめします。