インドのピラニア

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2021年新外国人紹介 エリック・テームズ ドミンゴ・サンタナ編

先日の新外国人記事、ジャスティン・スモーク編の閲覧ありがとうございました。



お陰さまで閲覧数第4位にランクインしました。1位の金田の記事が分厚いです。何故か公開して1年ちょっとしてから急に伸びてました。Yahooからの読者の半数は金田の記事見てるみたいです。不思議嬉しいですね。後編ももっと読んでほしいなぁ。



ってな訳で早速、前置きもこれくらいにして、選手の紹介入ってみようと思います。



【エリック・テームズ



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ジャスティン・スモークについで、相次ぐ巨人軍の青天井補強が火を噴いた。韓国のバースことエリック・テームズの補強である。



3年間の韓国時代の成績は、いずれも驚異のOPS1.1を超える数値をたたき出している。特に2015年シーズンは1歩抜きんでていて、打率.381 出塁率.497 OPS1.287というやりすぎ漫画のような成績をたたき出している。



驚くべきなのは、本塁打が47HRもさることながら、盗塁も40個というアジアプロ野球初の40-40を成し遂げている。これで三冠王なら、本当に「事実は小説より奇なり」なのだが、流石にHR王はパク・ビョンホに譲っている。ていうか、47HR打ってもHR王になれないってどういうことなんだ。しかも、ビョンホは4年連続HR王だったらしい。



このように、圧倒的過ぎる成績を叩き出したお二方は、共にMLBからお声がかかることになる。ビョンホはツインズ、テームズブリュワーズへ栄転したのだが、ここで明暗が分かれる。



パク・ビョンホはHRの飛距離だけみれば、アメリカのスラッガーに対抗出来ていたが、そのスイングがMLBの速球に当たることはなかった。というよりも、全部あたらなかった。



速球に弱いことは、当時のまとめサイトにも記載されていたが、実際の所カーブなどの遅い変化球も同じくらい当たっておらず、チェンジアップ系に至っては、打率.120と全く通用していない。通年でも打率.191・12HRで、松井稼頭央MLB挑戦よりも歯が立ってないんじゃないかと、そう実感させられる成績だった。



一方のテームズ、4月から絶好調。いきなり月間OPS1.2を軽々超えていた。まぁ5月以降からちょっとしょっぱくなるわけだが、通年でも打率.247 31HR 出塁率.359と、韓国球界で「神」と崇められた男、ひと味違うなと。余りにも打ちすぎたからか、しきりにステロイドを疑われていたことを私は覚えている。今なっては全く聞かないが・・・。



ブリュワーズは、テームズを3年16億円ほどで契約した訳だが、正直言って1年16億円の契約で、この成績でもまぁ許せるような成績だと思う。MLBの相場は慣れるまでは面を食らうと思うが、1年ちょっとで契約分働いてくれたと考えると良契約である。



実際は1塁とレフトという、打撃専用ポジションを守っていることを鑑みると、おいそれとは言えないかもしれないが、「通用」はしているだろう。



【どんな選手???】



エリック・テームズは、韓国球界時代とMLB時代を比べると、明らかに違う点が1つだけある。それは、「韓国球界時代に40盗塁を記録した走力はもうない。」ということだ。寧ろ平均よりも遅いくらいである。



そもそも、1塁手として40盗塁を記録している時点で、もうかなりおかしいのである。逆を言えば、そんな走力があった時代で1塁を守れていない時点で、もう守備がお粗末なんやろなぁ。と薄々気づいてしまう。



実際、守備力を数値化した指標UZRは、150試合出場したと仮定して、1塁-3.6・レフト-19.9という荒野っぷり。もうど下手である。



それなら、1塁だけ守らせて被害を最小化しようとしても、今年の巨人は1塁専門で守っているスモークも取ってしまっている。つまり、強制的にレフトを守ることになってしまう。



ちなみに、-19.9がどれほどの数値なのかというと、アダム・ジョーンズの2019年のライト守備が-3.5である。もう終わってしまった。もう巨人の外国人補強は失敗なのかもしれない。逆にセイバーが間違っている可能性もあるかもしれないが、少なくとも賢い補強だとは言い難い。



巨人の守備が終わって、菅野と戸郷が泣きべそをかくかどうかはさておいて、次は打撃である。こちらは去年のコロナの影響がなければ、ある程度の成績が期待できる。MLBの時の弱点は三振が多いこと。4年間のMLBで三振率は3割を超えており、三振率下位5%のラインを触れることもしばしば。甘い球をフルスイングするスタイルであり、チームバッティングを期待する選手ではないという事だ。



一方で、そのスタイルを貫く続けているだけあって、打球速度は2020年でもMLB上位15%に食い込んでいる。フォアボールも平均以上で、如何に三振続きの状態を我慢できるかがカギになる。



打撃方向は、7割がたライト方向に飛んでおり、引っ張りを心掛けている。得意な球種はストレート系で、どの年でもある程度の成績を叩き出している。HRも2/3が速球系である。そして、このタイプにありがちな弱点、カーブ系はおおむね1割なかばという、皆様が思い浮かぶ新外国人そのものだと言って良いだろう。苦手コースもインハイで、ここも外国人らしい。外国人に「外国人らしい」ってのも変だけども。



気持ちいい程のロマン砲であるテームズ。しかし、テームズの足を引っ張るのは打撃ではなく、レフトの守備なのかもしれない。



ドミンゴサンタナ



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ここまでスモークとテームズ、何れも巨人の新外国人を紹介してきたので、そろそろ他球団の新外国人選手を紹介しないといけない。次に紹介する新外国人は、ヤクルトに入団したドミンゴサンタナ選手であります。



ドミンゴサンタナも、日本のMLBファンからすると、色々とやたら目立っていた選手なイメージがあります。別に不祥事とかではないんだけど、どこか特徴がある選手です。



まず、デビュー年の2014年が印象的だった。アストロズの有望株としてデビューした彼だが、6試合の出場で17打席14三振という歴史的逆噴射をしてしまった。これはMLBファンの語り草となっている。当時のアストロズは、かつてない大規模な再建計画の最中で、どの球団のファンも、ありったけの有望株を集めていたアストロズに注目されたので余計に目立っていた。



そんな「こんな荒い選手、どう育てればいいんだ・・・」というファンを尻目に、意外とすんなりと活躍した。しかし、それはアストロズではなかった。アストロズは、売れる時に売ろうと2対4トレードの「4」の1部として見切りをつけていた。その4の中に、ブリュワーズで絶対的なリリーフとして活躍しているヘイダーも入っているのは内緒である。



ブリュワーズに入り、水が合っていたのか、サンタナはここから急成長していく。2017年には30HR・出塁率.371と立派な戦力として活躍。2019年のマリナーズ在籍時でも20HRとフロックでないことも証明している。パワーは他の新外国人同様、高評価を持てる。



しかし、2020年のイレギュラーなシーズンで、70打席とはいえ打率.157と流石に見過ごすことが出来ない成績に。年齢も今年29歳と脂が乗りきっている年齢で、かなりしょっぱい成績だったのが災いしたか、今シーズンは日本でやってくれることに。



ヤクルトとしてはバレンティンの穴が埋められていない状況、そして村上の後ろを打つ打者の不在が痛かったのもあり、打棒さえ良ければこれはかなりの補強となるだろう。



【どんな選手???】



サンタナを語るうえで、1つ欠かすことが出来ない特徴がある。それは、逆方向の打球がとにかく異常だという事だ。スゴイというより「異常」という表現をするのは、このサンタナしか放つことが出来ない、独特な伸びでスタンドに突き刺さるからだ。




【MLB】凡フライにしか見えないドミンゴ・サンタナの変態逆方向ホームラン集



これは、MLBファンの方が逆方向のHRを纏めているので、確認してみると分かる。やはり独特。突き刺さるというより、フラフラ上がって何時の間にかスタンドに落ちているという、彼にしかできないオンリーワンな打球である。「広角打法」という括りには入らないのかもしれない。そんな打球である。



そういう打撃スタイルだからか、ゾーンチャートを見ると、大体真ん中~外の球を捉えている成績である。アウトローは他の選手よりあまり苦にしていない。ただインコースは、概ねどの年も打てていない。



特にインハイは泣き所で、というよりも最早アレルギーとか痙攣のような、身体反応でしょうがないと思うような、弱点というかアナフィラキシーで、なんと2016年以降、ヒットを1本も打てていない。MLBに上がってから数年レギュラーとして頑張っているのに、1本もヒットにしていないメジャーリーガーだったとは思わなかった。調べててびっくりした。


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これは2019年のコース別打率 120試合以上出場してインハイ打率は.000
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こちらはブレイクした2017年のコース別打率 151試合607打席出てもインハイ打率は.000です。

インハイというか、高めの球は概ね苦手で、高めの三振率は40%以上がほとんど。インコースも高め程にはないにせよ苦手で、近年かつてなく得意と苦手がはっきりしている選手である。カウントを稼いだ後は、高めの速球を放り込めば、それだけでおしまいと言って良い選手である。



ただ、テームズ同様ストレート系にはめっぽう強い。HRの2/3がストレート系。打率も3割近辺に終始しており、追い込んだ後の速球のコントロールミスに注意。変化球も苦手ではあるが、テームズ程ではない。サンタナを抑えるのに重要な要素は、球種ではなくて、明らかに苦手コースにしっかり投げることである。



打撃でも目を覆いたくなるデータがあったが、守備は更にひどいもんである。特に2019年、これは伝説的に守備が悪かった。堀内巨人時代のペタジーニを思い起こす異次元の守備難であった。



捕れない守れないもあるんだけども、当時のマリナーズは外野全ての守備が悪くて、マレックス・スミスの中堅守備も相まって目を覆いたくなる守備力だった。言葉に表現しきれないのが悔しいが、シーズン途中に1塁専門のエンカーナシオンが、人生初の2塁守備をやっていて、打球に飛びついて脇腹痛めるくらいですから。もう災厄でした。サンタナの守備防御点は-22。テームズよりちょっと下手。



結局のところ、バレンティンも守備は酷かったので、実際の所あまり変わらないんじゃないかという予想も立てられるが、その時と違って、青木も加齢による守備難に陥っているので、より外野守備は悪化したと捉えられる。外野3ポジション、何れも投手陣の足を引っ張りそうだ。



加えて、ヤクルト投手陣は三振を取れる選手も少ないので、外野守備に評判の良い選手の育成・補強が本当に急務である。



またテームズと異なり、サンタナは怪我離脱が非常に多い。150試合以上出場したのは2017年の1度。まぁ、ブリュワーズのスタメン争いに敗れて出場機会が減っていたシーズンもあったが、2019年も長期離脱していた時もあり、怪我離脱と神宮の人工芝が非常に心配だ。



ただ、サンタナが本来の打棒を発揮できたとしたら、山田-青木-村上-サンタナの重厚なクリーンナップを形成することが出来る。加えて29歳という年齢は、活躍後の長期契約にもチャンスが生まれることになる。



山田と村上も囲い込んでいるので、数年間クリーンナップに困ることはなさそう。残りの新外国人枠を投手陣に投入できるフレキシブルな戦略を立てることが出来る。



サンタナの守備とインハイの信じられない弱点に目を瞑り、パワーと長期契約に活路を見出す。そんなシーズンになればヤクルトとしては来年以降に優勝を目出せる環境になるかもしれない。



以上、今回はエリック・テームズ ドミンゴサンタナについての紹介でした。これからも時間があるときに定期的に新外国人の紹介文を書こうと思いますので、是非閲覧よろしくお願いいたします。







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